Frank Jackson講演

今年からDavid Lewis Lectureが始まる。そして記念すべき第一回目はFrank Jackson。もちろん一介の形而上学者として、これはいかねばならない。ということで、(いちおう)行ってきた。
本来なら万全の準備をして聞きに行きたいところだったが、なにしろ科哲の後、書類出しに東京に行ったりしたせいで、アメリカに戻ったのは前日。それも、シカゴが大雨で、シカゴからニューアークへ行く便が三時間遅れ。結局、飛行機がニューアークに着いた時点で既に12時をまわっていた…。とは言え、ここはニューヨークにとっても最寄り空港。午前になっても電車はまだ走っている。午前1時の電車に乗り、うちに着いたのは午前2時。それから荷物をほどいたりして、ようやく太陽が上がってから寝る。もちろん寝過ごすことになる(涙)。

寝過ごしたので慌てて家を出た。なんとか開始時間までにPrincetonに着く電車に乗りたかったが、結局間に合わず。30分後、次の電車に乗る。Princetonにはもう何度も行っているので、悩むことなく会場に直行。ところが、入り口にDavid Lewis Lecture会場変更のお知らせが…。聞いてないよ〜と(心の中で)叫びつつ、会場を探す。幸い、それほど遠くないところだったが、結局会場に入れたのは講演開始から45分後。もうほとんど終わりに近かった(涙)。さすがに会場は満席で、仕方ないので壁にもたれて講演を聞くことにする。

Frank Jacksonは、すっごいイギリス(オーストラリア?)訛り。最初は何を言ってるのかさっぱり聞き取れなかった。しばらく聞いているとだいぶましになったが、それでも、僕がこれまで聞いた英語の中でもかなり聞き取りにくい部類。

内容は、講演の最後しか聞いてないうえに聞き取りにくかったものだから、正直あまり把握できなかったが、そのあとの質疑応答から考えると、どうもメタ形而上学の話だったらしい(タイトルからも予想できるけど)。Frank Jacksonは、世界の構造を言語で捉えることができるという楽観論に訴えて、概念分析というアプリオリな探求と世界の構造という綜合的問題をつなげようとしていたみたい。

質疑応答の前に目の前のAlvin Goldmanの隣があいたので、そこに座る。質疑応答を聞くついでにGoldmanの反応を観察するのは面白かった。が、途中で猛烈に眠くなってくる。寝不足と時差ボケのせいだろう。終わった後、Tedやら見知った顔を見かけるが、英語で話をする気力も無くなっていたのでそそくさと駅に向かう。と雨が降り出す。傘もないので寒い。Princeton駅からは、二両しかない小さな電車でPrinceton Junctionという駅に行き、ここでNJ Transitに乗り換えるんだけれど、NJ Transitの電車が来ない…。Princeton Junction駅のNJ Transitのホームには待合室もなく、待っているだけで寒い。だいぶ遅れてやってきた電車に乗って最寄り駅のNew Brunswickまで行く。ここからうちまではは徒歩だが、さらに雨が強くなる。なんとかうちまで辿り着いたものの、ここで力尽きる。