Merology, Topology, and Location一日目

ということで、MTLに行ってきましたよ。とりあえず、すごかった。参加者を見てもらえれば分かると思うが、形而上学オールスターゲームというか、夢の共演というか、僕は隅っこに座っていただけだけれど、圧倒された。詳細を書く余裕はとてもないので、思いついたことを適当に。
一人目の講演者はKit Fine。内容は、無制限構成に対する批判。質問者は順に、Gabrial Uzquiano(思いっきりなまっててまったく聞き取れなかった)、Peter Simons(とても紳士然としていた)、Ted Sider、Josh Parsons、Mark Heller(やたら明るいおっさんだった)、Achille Varzi(めちゃめちゃアメリカンな英語で驚いた)。はっきり言って、このへんでもうお腹一杯になってきてた。

お次はPeter Forrest、なんだか選択公理とかHeyting algeblaとか、やたらテクニカルで理解できなかった(とは言え、それは僕だけじゃなかったようで、韓国人院生のLeesun Choiと、昼飯を食べてたら話しかけてきたCornellの院生のZach Abrahamsも、「さっきの理解できたか?」と聞いてきた)。

午後一発目はKatherine Hawley。めちゃめちゃ早口でハンドアウトもないので、これまたなんだかよく分からない。どうも、不可識別者同一性の原理は粒子レベルの反例があることが知られているのでどうするか、みたいな話だったようだ。ただ、結構袋だたきにあっていた感があるので、それほど強力な議論を展開していたのではなさそう。

今日の最後はHud Hudson。短パンでポロシャツというアウトドアの人みたいだった。で、話が神の遍在について。正直、Hud Hudsonってそういう人だったのか!と思った。もちろん、最近の形而上学のテクニックを応用して神の遍在を可能にする「位置する」の定義を探求するという、思いっきり現代形而上学の内容。やたらと笑いととっていたが、どうも面白いやつと認識されているようだ。納得だけど。

この後はレセプション、といってももちろんピザが並ぶ程度。かなり疲れてたのでもう帰ろうかと思ったけれど、ふと見るとNed Markosianが出口の辺りにいたので、思い切って質問してみることにした。正直、意外にこわもてでしゃべる人だったので、かなり緊張したが、それでもかなり僕の疑問に答えてくれて、嬉しかった。とは言え、うまい具合に問題点をブロックしてることが分かったので、批判しにくくなったのも事実。ちょうど質問が一段落したところで、HawleyがMarkosianに挨拶してきた。ここで失礼しようかと思ったら、Markosianが僕を紹介してくれた。いま会ったとこなのに。「アメリカ生活に慣れるのも大変ですよ」なんて雑談をしてたらピザが来たので、なんとなくこの会話も終わり。ちょっと助かった気がしないでもない。

ピザを食べてると、自分が隅っこに追いやられていて、外に出るには、Josh Parsons、Peter Simons、Katherine Hawley、Shieva Kleinschmidtが話をしてるど真ん中を突っ切るしかないという状態になってることに気付いた。どうしたもんだかとまごまごしていると、Shievaが僕に気付いて呼んでくれたので、おずおずと輪に加わる。とは言え、はっきりいって、このメンバーの中にいたらなにもしゃべれないよ…。Negative Propertyの話とか、長旅の話とか(Shieva以外はみんな遠くから来た人なので)してるのは分かったけれど。

そうこうしているうちに時間が来たのお開きに。なにもしゃべれなかったけど、いちおうShievaにお礼を言っておく。彼女と会話したのは、ちょうど僕が始めてここに来た日、図書室に案内されたのでいろいろ見てたら、彼女も同じように案内されてきたので自己紹介した以来か。なにしろ彼女はとっても早口で何言ってるかさっぱり分からないので、それからはあっても挨拶する程度だった。いちおう僕のことを憶えてくれていたようでちょっと嬉しい。彼女は多分有名になるだろうから(だって、もう業績もってるし、まだ二年目なのにこれ(MTL)のオーガナイザーやってるし)、いつかおこぼれにあずかれるといいな。

それにしても、明日も明後日もこれが続くと思うと身震いするな。死んでもいいかもしれない。