Katalin Farkas講演

今日はRutgers哲学科のコロキアムに行ってきた。講演者はKatalin Farkasという女の人。今までは専門から遠い話だと聞きに行かなかったんだけれど、このセメスターはRutgersの哲学科に行く機会が少ない(ここの所属なのに)のと、知り合いに会えば挨拶できるし、と思って行ってみた。が、仲のいいやつは誰も来てなかった(Tedもいなかった)のでちょっと残念。
さて、FarkasというのはハンガリーのThe Central European Univ.の若い人。この大学は、投資家のジョージ・ソロスが、出身地の若者にアメリカ流の教育を受けるチャンスを与えるために作ったんだそうで、授業も英語で、しかも結構気軽にアメリカに留学させて貰えるらしい。だから、学生は東欧のあちこちから来るんだとか。この話は、CEUから来てたポーランド人のVisitorに聞いたんだけれど、実際CEUからは他にルーマニア人のVisitorも来てた。僕が滞在してる短いあいだにいろんなVisitorを見たけど、同じ大学から来てたのは、この二人(ただし時期がずれてる)と、Osloから来てたノルウェー人の二人組ぐらいか(こっちは結構つるんでるのを見た)。

講演の内容は、subjective indiscriminability(要は、双子地球でXYZを飲んでいる人と、こっちの地球で水を飲んでいる人が、主観的には区別できないこと)が、TyeやDretskeらの外在主義者には説明できないという話。Farkasの英語は、きれいなんだが思いっきりイギリス英語で、しかも微妙に東欧っぽくて面白かった。いちおうだいたい聞き取れてたはずなんだけれど、いまいちぴんと来ないままだったのは、やはり僕がこの手の話に関心がないからだろうか。Barry LoewerとTim Maudlinの物理学の哲学コンビが、双子地球の設定自体に疑問を投げ掛けていたけど、僕も賛成。外在主義者にとってそんなに深刻なことなんだろうか。まあ、外在主義者がこの問題をどう考えているのか、僕は全然知らないけれども。