Armstrong勉強会

あまりここには書いてないが、今年は毎週木曜に千葉大の勉強会に出ている(休んだことも少なくないけど)。で、今週と来週は夏休み期間でもあり、場所を移して三田で行うことに。今読んでるのは、D.M.ArmstrongのTruth and Truthmakers (Cambridge Studies in Philosophy)。いろいろ刺激的でいい本だが、全体的にArmstrongの立場への入門書っぽいので、雑なところも目立つ(特にChap. 11)。しかし、今日から始まったChap. 5(Negative truth)では、これまでに比べると格段にまともなことを言っててちょっと嬉しい(でも、話はさらに雑に…)。

今日の勉強会でも言ったけど、Armstrongの偉いところは、19世紀後半の哲学を保存したことにある(そしてほぼそれに尽きる)と思う。彼が、19世紀から続く哲学をオーストラリアという僻地で地道に続けてくれたお陰で、現代形而上学の下地が作られたのは疑いない。ただ、だからといって彼の言ってることが正しいのかというと、むしろほとんど間違ってるように見えるのが哲学の面白いところ。そして、間違っているからといってダメだとは限らないのも哲学の面白いところ。