ビザ面接

やはりこの話だけは記録に残さないとまずいでしょ。昨日はビザ面接でアメリカ大使館へ。東京の大使館はいつでも予約が入れられるなんてどこかで見た気もするのだが、僕の場合は、申し込みからほぼ一ヶ月後の昨日まで空いてなかった。時間はとりあえず遅めで11時。書類作成にも紆余曲折あったが省略。

例によって出発が予定より遅くなり、大使館の最寄り駅である溜池山王についたのが15分前。13番出口から歩いて5分ほどらしいが、13番出口が遠い…。この辺りから遅刻したときのことを考え始める。んなことを考えながら、てくてく歩いていると警察官が。なんでも、通行止めらしい。おいおいと思ったが、アメリカ大使館までは行けるらしい。なんだよ。

大使館の正門前はうわさ通り空港のようなセキュリティチェック。だけでなく、写真入りのIDの提示も求められた。後ろに人がいるのにここでまごついてしまうのはこの身分の悲しい性。でもまあ、なんだかお情けっぽい感じで入れてもらう。

中に入ると玄関前に2,30人ほどの人が。これみんなビザかよ…。猛暑の中、取り合えず最後尾についてしばし待つ。暑い…。しかも子供が騒いでてうるさい。20分ほど待ってると僕の番。まずは書類チェック。周到な準備のお陰で一発クリア。ちょっと安心。引っかかってる人もいたが、帰らされた人はいなかったので、普通はその場で修正できる模様。

さらに10分ほど待って、ようやく玄関に到着。ここでまでセキュリティチェック。携帯とZireは電源を切って預けることに。大丈夫だとは思うが少し心配。自分の方は楽勝でクリア。この辺りはさんざん空港を使ってる経験が生きた。

中は…区役所みたいだった。ちょっと驚き。違いは、各カウンターの間に目隠しがあることと、カウンターの向こうとはガラスで遮断されてること。だから、ちょっと刑務所の面会室っぽい感じもある。人がごった返してたので椅子には座れず、壁にもたれかかって自分の名が呼ばれるのを待つ。面白いのは、カウンターの人(たぶんみんな領事)によって呼び方が違う。日系の人はほんとにお役所みたいな呼び方をするし、日系でなくてもかなりはっきりした発音と言い回しのひともいる。が、中には「○○さん、n番窓口」だけの人もいたし、「○○さん、n番窓口へ来て下さい」のようだけど最後の方がうやむやになってる人もいた。しかも、日本人以外の人を呼ぶときは英語になるか、英語が混ざる。「○○さん、n番窓口window please」ってのを聞いたときは突っ込みたくなった。

しかしなかなか名前が呼ばれない。さっきのうるさい子供連れも既に呼ばれてるのに…。まあ、中に入れば涼しいので待つのは苦にならないんですが。

30分ほど待ってようやく名前が呼ばれる。ちなみにさっきの「n番窓口window please」の人が担当。英語が聞き取れなかったらどうしようと思ってドキドキして窓口に行くと、「こんにちは〜。左手の人さし指を出してくださ〜い」とジェスチャー付きで言われた。しかも全部日本語で。逆に一瞬まごついたが、まずは指紋採取だったのを思い出し、人さし指を台に乗せる。次に右手。それが済むと、「15分ほどでwe will call you again」と言われた。なんでちゃんぽんやねんと思いつつ、引き下がる。

今度は10分ほどで呼ばれる。別の窓口。今度こそ面接本番かと意気込んでいったら、僕の前の番の人が来てない。窓口の人が改めて名前を呼ぶと二十歳ぐらいのにーちゃんがのこのこやってくる。参考のため、彼の面接を後ろから見ることにする。すると、顔の確認をして書類に何やら書き込んだら紙切れ一枚を渡して一言「お疲れさまでした」。え?これで終わり?と思ってたら、にーちゃんもその紙切れを受け取って一言「終わりっすか?」。ほんとうに終わりらしい。なんじゃそりゃと思ったが、次は自分なのでとりあえず窓口へ。さっきのにーちゃんとまったく同じ手続きが行われ、あっさり終了。これで面接かい。一分もかかってないぞ。まあ、無事に終わったんだからいいとするか。

いま振り返って考えてみると、真面目に面接してたらあれだけの人はさばけないから、何かない限りはちゃっちゃか済ますことにしてるんだと思う。実際、中には長いこと話してる人も見かけたし、大阪の領事館では一言二言会話があるということは実際に面接を受けた人から聞いた。ただまあ、やっぱり拍子抜けだったことは否めない。ペラペラと英語を話すつもりだったのに(ウソ)。